2010年2月8日月曜日

由佳の本棚はキノベス!

 
 
2月の由佳の本棚は、紀伊國屋書店のスタッフが、もっともっと、沢山の人に読んでほしい”今年の収穫30冊”(=キノベス!)から、ベスト10をご紹介しました。
10冊のうち、これまで番組で紹介していない5冊のご紹介です。

第10位:寄藤文平 著/元素記号
地球を構成する元素や、原始生活の元素、古代生活の元素に、中世の生活の元素、そして現在の生活の元素・・・生活の中で存在する元素がどんどん増えていっていることが元素記号とイラストで分かりやすく書いてあります。
中でも可愛いのが、111種類の元素たちを、イラスト付きで説明しているページ☆
元素記号と読み方、表のどの位置にあるのかや、元素のキャッチコピーに、元素の性格が詳しく書かれています。
その元素たちが、エリートっぽい若者や病弱っぽい若者、どこにでもいそうな女性など、いろんなイラストで描かれているんです。
これを読めば、化学好きになること間違いなし!!
 
第9位:池谷裕二 著/単純な脳、複雑な私
これは、東京大学大学院薬学研究科准教授の池谷裕二さんが、卒業した高校で、後輩たちに「脳科学」について講義した内容をまとめています。
最初に度肝を抜かれたのは、手を見れば、文系か理系化を区別できるというもの。
みなさん、右手左手どちらでも構いません。
手の空いている方はみつめてください。
そして、薬指と人差し指の指の長さを比べてください。
人差し指のほうが短かったら理系。ほとんど同じだったら文系です。
なぜか!?それは本を読んでからのお楽しみ♪♪♪
なぜ!?なぜ!?が詰まった1冊です。
 
 
第6位:加藤陽子著/それでも、日本人は「戦争」を選んだ
東京大学文学部教授・加藤陽子さんが、神奈川県の栄光学園の生徒を対象に、2007年の年末からお正月にかけて、5日間の講義をしました。
その講義の内容をまとめたのが、この「それでも、日本人は“戦争”を選んだ」です。
この本、実はまだ最後まで読めていないんです。
どうして、日本人は戦争を選んでしまったのか?
二度と戦争が起こらないようにするためにはどうしたらいいか?
最後まで読んだら答えが見つかるのかなぁ・・・。
大人はもちろん、若い世代の人たちに是非、読んでもらいたい。
そして、歴史は暗記ではなく、線でつながっていることを感じてほしいと思いました。
 
第4位:高田郁(たかだ・いく)著/八朔の雪~みをつくし料理帖~
江戸を舞台にした料理物語。読んでいると、とにかく食べたくなる1冊です。
主人公は、丸顔に下がり眉毛が特徴の澪。
神田明神下御台所町の蕎麦屋「つるや」で料理をまかされされます。
大阪から出てきた澪は、東京との味付けの違いに戸惑います。
いろんな試練を乗り越えながら、町民たちに愛される料理を作っていくんです。
澪の造る料理、ネーミングもとっても、素敵なんですよ。
「ぴりからカツオ田麩(でんぶ)」に「ひんやり心太(ところてん)、「とろとろ茶碗蒸し」に「ほっこり酒粕汁」。今すぐにでも食べてみたいでしょ!!!!!
本の最後には作り方も載っているんですよ。感動!!なんて良い本!!
本の内容にホロリ、最後に作り方を見てほっこり。そんな1冊です。
 
第3位:村上たかし著/星守る犬
読んでいる途中から号泣です!!大変!!
物語は、車の中に男性の死体が見つかるところから始まります。
男性が死んだのは、1年以上前。
その隣には犬の死骸が合って、犬が死んだのは3カ月前でした。
ある日、段ボールの中に捨てられていたのを、女の子が見つけて家に連れて帰ります。
それが、主人公「僕(犬)」の幸せな人生の始まりでした。
しかし、年月がたつにつれ、家族は徐々に離れ離れに。
「僕」はお父さんと一緒に旅に出ることになります。
そして最後は・・・・つらい終わり方ですが、そんな生き方でも、最後、「おとうさん」と「僕」が、とても幸せそうなことに泣けてきました。今も涙が・・・・。読んで!!
 
キノベス!1位の川上未映子 著/ヘヴンは、来月ご紹介します!!
本を読むとき、どうしても同じ作者や、自分が読みやすい本に偏ってしまうんです。
今回のキノベス!で、これまで読むことのなかった作家の作品に出合えて幸せでした。
来月もお楽しみに♪♪♪
 
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