今月も4タイトルご紹介します。
浅田次郎さんが、着想から30年かけて完成させた本です。
あなたは、8月15日の終戦後に始まった戦争を知っていますか?
戦争が終わったと誰もが思った8月15日の3日後、千島列島最北端の占守島にソ連軍が攻めてきました。
物語は、最終的に、この「占守島の戦い」に向けて進んでいくのですが、そこにたどり着くまでに、いろんな人の視点で戦争が描かれているんです。
物語の軸になる人はもちろんいますが、私にとっては、この本に登場するすべての人が主人公です。
とにかく、一人でも多くの人に読んでいただきたいです。
バッテリー完結から5年、あさのあつこさんの新たな野球小説です。
主人公は中学の野球部でキャッチャーをしている少年。
キャッチャーミットとピッチャーがいないことが悩みの甲子園を目指す熱い男子です。
そんな中、都会からの転校生がやってきますが、彼は野球センス抜群の登校拒否でした。
野球少年の野球へのまっすぐな思いが、転校生の凍った心をとかしていきます。
爽やか野球小説の次は、人間の心の闇を針でつつくような作品です。
湊さんの作品は、読むと必ず体感温度が下がります。
ひばりが丘という高級住宅地を舞台に、壊れかけた3つの家族が、壊れていく物語。
この作品、人が亡くなるんですが、決定的な悪人がいないんです。
もちろん殺した人は、やってはいけないことをしましたよ。
「何か一つが狂えば、私も本のようになってしまうかもしれない」と思わずにはいられない一冊です。
この本、装丁が淡い色だったのに、ダウンロードしたら、とことん白い!!
犯罪の防止を目的としたDNA法案が国会で可決されました。←物語の話ね
これは、国民にDNAの登録を呼びかけ、国の監視の下、事件の捜査に役立てるというもの。
このDNAシステムの開発者が殺され、DNAの研究所に勤める主人公が犯人にされます。
これは、国民にDNAの登録を呼びかけ、国の監視の下、事件の捜査に役立てるというもの。
このDNAシステムの開発者が殺され、DNAの研究所に勤める主人公が犯人にされます。
そうね、DNA登録は犯罪の抑止につながるかもしれないけど、世の中には法から逃れようと、悪用する人がいるものね。
とにかく、伏線が張り巡らされているにもかかわらず、相変わらずスルーし放題の自分に驚きです。
由佳の本棚、来月は何を読もうかな~。
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