「由佳の本棚」は、今年度も毎月第2月曜日にお送りします♪
相変わらず、私が気になった本を紹介する、私の趣味のコーナーです。
竹之内豊さん主演映画「太平洋の奇跡」を見て、本を読みたくなりました。
太平洋戦争末期、圧倒的に不利な状況の中、サイパンで指揮をとって、民間人と部下を守った大場大尉の物語です。
この物語、日本人ではなく、当時敵だったアメリカ海兵隊員が書いたんです。
その事実にも心が打たれました。
本の中で、「戦争を振り返って、認められるのが正当なものについては認めるべきだ」「多くの人たちの父や祖父や叔父たちに感謝するべきだ」と著者が述べています。
これまで、そんな視点で戦争を見たことはありませんでした。
日本についてもっと知り、誇りを持つ必要があると、本から学びました。
「謎解きはディナーの後で」で大ブレイクした東川篤哉さんの本。
今回も、かなり笑えるミステリーです。
主人公は、鯉ヶ窪学園高等部2年、探偵部副部長の霧ケ峰涼。
エアコンのような自分の名前が大嫌いだったけど、ある時、知人に、名投手と名探偵には三文字の名字が多いと指摘され、名探偵の道に進むことにしました。
その霧ケ峰涼が巻き込まれる事件が8つ起こり、大胆に解決されます。
私は、7編目の「霧ケ峰涼の絶叫」に出てくる足立俊介くんが好きです。
足立君のことが気になっても、最初から順番に読んでね。
笑うこと確実なので、公共の目立つ場所では読まないようにしましょう。
ちなみに、霧ケ峰涼は広島東洋カープを愛しています。
私と同世代のカープファンには、かなりしびれる内容になっています!
この本も笑えます。笑いすぎて目に涙が浮かびました。
自分の部屋でこっそり読んでください。
「鴨川ホルモー」や「鹿男あおによし」の著者、万城目学さんのエッセイです。
私の一番のお気に入りは、万城目さんが大学時代に行ったトルコ旅行の話。
万城目さんは、トルコに行った時、カッパドキアの隣町・ハマムに行きました。
そこには、公衆浴場があります。
ガイドブックによると、その公衆浴場では、①男性があかすりをしてくれる②水着着用③日本のような湯船はない、とのこと。
万城目さんは、水着を着て、サウナに入り、水風呂に入り、指示された部屋に行きました。
扉をあけると、サッカー・元イラン代表の英雄アリ・ダエイに似た不機嫌そうな男が、上半身裸で、厚い胸板をさらし、下半身に長いタオルを巻いた男性が、仁王立ちをしていました。
その男は、万城目さんに「水着を脱げ」と言ったのです。
その後は・・・本を読んでからのお楽しみ!
私は部屋でゲラゲラ笑いながら読みました。
図書館で借りたんだけど、絶対買う!!!!
去年4月に「神様のカルテ」をご紹介しました。
今回は、「神様のカルテ2」です。
長野県にある、24時間365日の看板を掲げる病院の内科医が主人公。
地域医療の抱える課題を提示しつつも、描かれているのは人間ドラマで、涙をはらはら流しながら読む作品です。
「2」も同じぐらい涙が流れましたよ。
夏目漱石を敬愛するくだりは相変わらずだし、周りの友人も変わった人だらけだし、勤務体制は過酷だしで、これだけなら泣ける要素なんてなさそうなのに、いっつも涙が出るんですよね。
作者の優しさが行間から溢れています。
今、何かにしがみつかないと生きていられない人に読んでもらいたい。
心の中の必要のない塊が、涙と一緒に流れますよ。