2010年6月14日月曜日

由佳の本棚6月

この本すごいんです!
厚さ。4.5センチもあるんです。よぉ読んだ。
そして、帯のコメントもすごいんです。

伊坂幸太郎さんは、「今年はこの本を読めたから、もうそれだけで良いと思えました」と書いているし、川上未映子さんは、「あらゆる表現のだいご味が、縦横無尽に編みこまれた、この“大きな小説”に、10年代の初めに出合えたことがうれしい」と書いていました。
そして私は、1ページ読むごとに睡魔が訪れました。

最後まで読み終えたけど、伊坂さんや川上さんのような感動は訪れませんでした。
やはり、愛猫♥トラとの生活にすべてを注いでいる私には高尚すぎたのでしょうか?
(写真は角度の関係で耳が見えない愛猫♥トラ。耳がない猫=ドラえもん∴リアルドラえもんです。はっ、また愛猫♥トラの話題をしてしまった
誰か、読んで、そして、読んだ人、(本の)感想を聞かせて!! ぜひ、聞かせて!!
 
とてもいい本に出合いました。
本のタイトル「ソルハ」は、アフガニスタン・ダリ語で「平和」を意味します。
物語は1996年、アフガン政権が崩壊し、タリバンが首都カブールを制圧する前から、2002年、タリバンがカブールにいなくなるところまでがのカブールの様子を、少女ビビの目線で描かれています。

アフガニスタンの現状やタリバン政権の女性への弾圧はニュースで走っていたけど、右から左へ流れていくだけでした。
本を読んで、ビビの目線でタリバン政権を見て、改めて、事の重大さに気が付きました。
そして、そんな苦しい状況の中でも、一生懸命生きている人たちが確かにいることが分かりました。
一人でも多くの人に読んでほしい作品です。
 
4人の父親と暮らす高校2年生の出来る男・由紀夫の物語。
「こんな設定ありえん(怒)!」(←なぜか怒る)と、たいして乗り気じゃなく読み始めましたが、これが面白いんです。
4人のお父さんの個性が素晴らしい。
ギャンブラーだったり、この上ない男前だったり、知識人だったり、熱い教師だったり・・・。
そんなお父さんたちとの暮らしと、どうしてだか巻き込まれてしまう事件に、ケラケラ、ハラハラしっぱなしでした。
くすくす笑うこと間違いなしなので、笑っても大丈夫な環境で本を読んでください
 

万城目さんの、忙しいはずの生活がゆる~く描かれていて、そのゆるさに脱力しっぱなしでした。
私がこのエッセイの中で一番好きだったのは、「今月の渡辺篤史」の章です。
「渡辺篤史の建物探訪」を見て、ひたすら篤史のコメントに感動するという内容。

しょうもなくておもしろすぎる!!
このしょうもないことに全力を注げる万城目学はカッコイイです。
あと、アキレス腱断裂から見事復帰し、そこで「アルプスの少女ハイジ」に登場するクララに思いをはせるところが最高でした。クララ、よぉ頑張った。
 
NTTクレド岡山ビル4階と5階の紀伊國屋書店を歩いて気になる本を紹介する「由佳の本棚」。
来月は・・・まだ決めてないの!!
宮部みゆきさんの新作は読み始めました。これも厚い!!